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企画でメシを食っていく

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2017.04.06

「企画でメシを食っていく2017」プレイベントvol.2レポート


続・「映画の企画」

講座の説明会を兼ねて、2週に渡って開催した「企画でメシを食っていく2017」プレイベント。vol.2の様子を、2期生・丸橋俊介さんのレポートでお届けします。




企画メシ2期生の丸橋俊介です。
今回は突撃聴講生として企画でメシを食っていく3期生向けプレイベント「続・映画の企画」に行ってまいりました。


(最前列、奥の方に見える、ストライプのシャツを着ているのが僕・丸橋です)


久々にBUKATSUDOの教室に入り、メモを片手に持つと、通っていたあの頃の自分を思い出します。
ここに来られているのは未来の3期生候補の方たち。どんな3期になるのか、勝手ながらわくわくもさせてもらいました。



ゲストは、企画メシ1期の「映画の企画」に登壇された映画プロデューサーの石井朋彦さん。
かつてスタジオジブリで働き、鈴木敏夫さんのもとで仕事を学んだとのこと。
トークの中でも随所に鈴木さんから教わったこと、影響を受けたことが登場していました。


今日はプレイベントということで、
モデレーターの阿部広太郎さんが一昨年の「映画の企画」講義にて印象に残っている言葉と、石井さんの著書『自分を捨てる仕事術』の中からキーワードを紹介。そして石井さんの最近の仕事の紹介という形で進みました。


最初の自己紹介から、
「イチローに間違えられる」という鉄板トークで、さっそく僕たちイベント参加者の心をつかむ石井さん。人の心をうまく握る方という印象を受けました。


一昨年の「映画の企画」講義を振り返りながら石井さんに改めて解説していただいたわけですが、どの言葉もメモする手が止まらないほど勉強になりました。


その中からいくつかご紹介します。


「世の中で流行っていることの逆を言う」

ジブリ時代に、宮崎駿さん、高畑勲さん、鈴木さんたちから「今つくる意味はあるのか」「これのテーマはなんだ」など常に言われていたそうです。
石井さんは、考えに考えて、ある日思い切って、「テーマとは何ですか?」を鈴木さんに相談。すると「世の中で流行っていることの逆を言っているだけなんだよ」そう言われたそうです。今の時代はどんな空気感なのかを意識して、「今起きていることが●●なんですけど、逆に考えてみたらこうじゃないですか?」と言う方が、「ん、何だ?」と、相手が一歩踏み出して聞いてくれるという内容でした。


人は結局、前例がないと安心しません。みんなの共通認識を、違う角度やその裏側から話してみることで、人の聞く耳をこちら側に持ってくることができる、と教えてくださいました。前例をうまく語ることができるのも、その人の能力だと思うので、インプットは多方面でしておかなくてはと僕も感じました。


「何事も話の枕が大切」

「落語は、話の“枕”が大事。仕事も一緒で、最初から本題に入ると相手が身構えてしまう。」というもの。
石井さんは初めて会う人へ企画プレゼンをする際、いかに相手に自分との共通認識を持ってもらうかを考え、前々から場所や人を調べることで「初めて」へのストレスを減らして臨んでいるとのことでした。
企画書の外でも、相手との距離を詰めていくことが、「企画を通す」ことにつながっていく。最近僕も、仕事ができる人のいわゆる「雑談力」だったり、「事前準備力」を感じていたので、これはとても響きました。


「企画は0⇒1だけでなく、1⇒0にする行為も大事」

企画というと「0⇒1」ばかりを考えてしまいがちですが、「1⇒0」にする勇気・覚悟・タイミングの判断力というのも企画であるという話は、僕も営業としてプロデューサー的立場にいる人間として、「なるほど…」と思わされました。ひっくり返す勇気のあるまとめ役は、結果みんなからの信頼も厚くなるだろうなと思います。


後半は、2016年8月に出版された石井さん初の著書『自分を捨てる仕事術』(WAVE出版)の中から、印象的なフレーズを基にトークが展開されました。


「身体は殻であるというイメージ」

自分をからっぽにしてその状況・その仕事にとけ込める人は、結果チームに必要とされている。優秀な人ほど周りの意見を貪欲に取り入れているというのは、確かに僕のまわりを見渡してもそう思う部分も強く、どうしても我が「出てしまう・出したいと思う」若手としては、「自分の力」の見極め方・使い方を考えねばと感じました。
「人から必要とされる自分が自分である。」そこを素直に受け入れて喜び、目の前のことを一生懸命やることが、次のステージへ進む一歩だと思うようになりました。


「“いいこと”ほど、相手が言ったことにする」

企画に対して誰しもが「自分が、自分が!」となってしまいがちだと思います。「自分からひねり出すものというよりも、チームや求められているものから生まれてくるものが企画なんだ」という言葉に、企画書の上だけでなくコミュニケーションの中にも「企画」があるという新たな概念を感じました。


石井さんの最近のお仕事の話を伺っていると、そのすべてに、冒頭に話のあったテーマや、確かな企てがあると伝わってきました。


石井さんの、裏が無く、すっきりと腑に落ちる言葉がどれも気持ちよく感じました。
プロデューサーとしていろんな背景の人と人とをつなげ、仕事を形作っている人だからこその企画論。
自分だけが前に出るのではなく、チームとして何事も為すという一種の石井イズムは、味方がとても多そうで、自分だけでなくみんなを幸せにしているのだと思います。
特に、企画書の外の世界での振る舞い・人間力というのが結果、「企画を通す=カタチになる」というのを、教わったような気がして、僕が目指している「この指止まれ力」が強い人だと思いました。


「起きたことを学ぶだけでなく、これから自分がどう起こしていくか、どう仕事につなげていくか」


この日、しきりに石井さんがおっしゃっていたこの言葉。
よし、僕も明日からがんばろう。と、また新たなパワーをいただきました。簡単ではございますが、プレイベント突撃レポートはここで終わりにします。


「3期いいなぁ、また勉強したいなぁ」という気持ちは一旦横においておき、昨年学んだ一年間(半年間?)でやっと企画のスタートラインに立った今、新たな気持ちでこの4月から前へ進んでいこうと思います。


レポート:丸橋俊介(企画メシ2期生)




2期生の臨場感あふれるイベントレポート、いかがでしたか?
「企画でメシを食っていく2017」エントリーは、いよいよ4/10(月)正午締切!
こちらから、お待ちしております。