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企画でメシを食っていく

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2017.09.14

岡島礼奈さんによる「宇宙の企画」レポート!


7/1(土)第5回目は【宇宙の企画】

今回のゲスト講師は、株式会社ALEの岡島礼奈さん。
宇宙を舞台にした「人工流れ星」という、
新しいエンターテイメントの実現に取り組まれています。


星を見て育ち、しし座流星群で決める。


岡島さんの出身地である鳥取県は、星がよく見えるところ。
「なぜ宇宙はできたのだろう?」という疑問を持ち、
幼い頃からアインシュタインやホーキングの本を読んでいたそう。
星座よりも、宇宙の理論に興味を持ったと言います。


高校時代は友人と、
中国語×数学の確率計算をしていたと岡島さんが言うと、
「え…!?」と会場内は驚きに包まれましたが…
「まあ、マージャンのことなんですけど」と付け加え、
一気に笑いがあふれるシーンも。



そして、東京大学に進学。


成績が振るわなく、どうしようかと思ったものの、
定員割れで希望の天文学部に入ることができたそう。


ただ一緒に授業を受ける頭の良すぎる人たちについて行けず、
人知れず授業中に涙をこぼしたことも…。
しかし、教授との出会いや、
2001年にしし座流星群を見たことをきっかけに、


「これを自分たちで作り出せるようにならないかな?」と着想。
宇宙×ビジネス」の構想を考えはじめたそうです。


宇宙に比べたら、人間なんてちっぽけ!

学生時代に起業を経験。
ゴールドマン・サックス証券での社会人経験を経て、
2011年に株式会社ALEを創業。
本格的に人工流れ星づくりに着手します。


「流れ星を流したい」という発想自体は宇宙に携わる人間なら
一度は考えるけれども、マネタイズなどの条件面で、
みんな実行には移そうとしないと、と岡島さんは言います。


2014年、JAXAの実験施設にて、
流れ星を人工衛星から流した時に明るく光ることが分かり、
事業化へ向けて本格的に走り出しました。


だれもが躊躇する事業に一歩踏み出し、
それを実現するという情熱を持ち続けている岡島さんの
芯の強さがとても印象的でした。



また、


・仲間を探すとき、「なんとかなる、きっと良い仲間が見つかる!」と思っている。
新しいこと、変化、まだ見ぬものに対して、怖がるのではなく、
好奇心を持って取り組む
人を求めている。


「自分の創造に枠をつけない。先入観を無くし、新しいものを生み出す」
という考えで仕事に取り組んでいる。


宇宙のことを考えると、悩みが無くなる。宇宙に比べたら、人間なんてちっぽけ!


・ゴールドマン・サックス時代の上司から掛けてもらった言葉、
「小さな成功はいらない。大きく成功するか、さもなければ、潔く散れ」を大事にしている。


・流れ星を流すだけではなく、流した時にどう見せるのか。
さまざま企業を巻き込んで、一緒に文化を作っていく。


など、宇宙のような大きな規模で考える岡島さんに、
みんなが思考の領域を大きく広げてもらうような感覚になりました。


現時点で出来るかどうかより大切なこと。

後半は、ALEのマーケティング部門のリーダーである
大月信彦さんも加わって、企画書を講評してくださいました。


今回は「宇宙でエンターテイメントをするとしたら何をしますか?」という課題。


「これまでALEで思いつかなかった企画もあり、
ぜひ一緒にやってみたいものもありました」と、
総評してくださった岡島さんと大月さん。



その中でも、絵本仕立ての企画書で綴られた、
(子供の抜けた)歯を星にする」という企画は、
これはすごい!とALE社内でも最も盛り上がったといいます。


他にも、宇宙プール、宇宙にDASH村、宇宙ブランコなど…
「現時点で出来るかどうかより、枠を超えた発想を大事に」
という考えのもと、
岡島さんと大月さんの掛け合いで会場はとても盛り上がり、
普段からチームワークを大切にされていることが伝わってきました。


宇宙のように大きい視点でものごとを捉え、
枠を超えた発想に挑んでいく。
そんな企画の仕方を教わった3時間でした。



講義後は、「アフター企画メシ」と呼んでいる受講生の懇親会。
今回は、現3期の受講生だけでなく、
1期生、2期生も集合する「合同アフター企画メシ」に。


いつもより人数も多く、にぎわっていた会場内。
それぞれが1期生・2期生との新たなつながりを持ち、
そこには、ここからさらに広がりが生まれる予感がありました。



次回は、Rhizomatiks・真鍋大度さんによる「テクノロジーの企画」です!



ライター:弘瀬桃子
写真:秋葉康至
Web協力:KNAP
デリバリーサービス:NEW PORT