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企画でメシを食っていく

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2018.11.08

スタイリスト伊賀大介さんによる「スタイリングの企画」レポート!


7/28(土)第7回目は【スタイリングの企画】

今回のテーマは「スタイリングの企画」。
ゲストは、ファッション雑誌『MEN’S NON-NO』『smart』や、
映画『ジョゼと虎と魚たち』『モテキ』『おおかみこどもの雨と雪』、
テレビドラマ『宮本から君へ』など、多くのスタイリングを手がけ、
多方面で活躍されている、スタイリストの伊賀大介さんをお迎えしました。


師匠に尽くした3年間。


10代の頃は服よりも、
音楽や映画、雑誌に夢中になっていたという伊賀さん。
スタイリストを目指して、服飾の学校へ入学。
「世の中、ナメてる。」と先生から言われ、
紹介されたのがスタイリストの熊谷隆志さんだったそうです。


今ここで人生が決まる気がする!と、
直感的に思った伊賀さんは、すぐに学校を辞めて、
次の日には熊谷さんの元へ弟子入りしたとのこと。


突然、プロの現場に出た伊賀さんが
師匠に食らいつくために心がけていたことは…


『質問すること』


自分のミスが一生作品に残ってしまうため、
確認を怠ることができなかったと言います。


そして、師匠が自分なしではいられなくなるように、
ありとあらゆる面で役に立つことを意識していたそうです。


自分の必殺技をつくる。


師匠についてから3年で独立した伊賀さん。
独立後はすぐに雑誌やCDジャケットなど、
仕事の依頼が殺到したそうです。


伊賀さんは言います。


技術的には3年経てば独立できるレベルにはなるが、
10年食べていくことや、多くの人に知られて良い仕事を依頼されるのは難しい。
独立するなら最初から仕事がもらえる「ドラフト1位」の存在でないと意味がない。


3年で仕事ができるようになってからが勝負。
自身の仕事の全てを見せ、自分の色を出せるようにしようと、
アシスタントに伝えているそうです。


これは絶対俺がやった方がいい。


伊賀さんが仕事をする上で重視しているのが『対話』をすること。
実際に服を着せるのと同じぐらい大事だと言います。
CDジャケットのスタイリングを担当する時も、
アーティストが気に入るビジュアルにするためにも、
仕事として取り組むのではなく、
自分も好きだと思えるようにすることを心掛けているそうです。


中には『これは絶対俺がやった方がいい』と思う仕事もあるとのこと。


伊賀さんは、自らを鼓舞するように、「好き」のハードルを高くすることで、
自分事にし、思い入れを強く持って仕事されていました。


将来、子どもに見せられる仕事を。


映画の仕事をしていく上で、1800円もらって
人の2〜3時間を拘束するというレギュレーションは変わらない。
日本でつくるから日本人しか観ないと思ってやっていると、
のちのち作り手になっていく若い世代に「あの世代ダメだったんだな」と思われてしまう。
そうならないように出来る限りのことをやりたい、と伊賀さんは言います。


その上で、時には若いアシスタントにも意見も求めるなど、
様々な人に意見を聞くようにしているそうです。
1人でなんでもできるとは思っていない、と仰いました。



後半は事前課題の講評へ。


「伊賀さんがこれまでにスタイリングを手がけた映画を見て、
何を狙いにスタイリングしたのか考察してください。」


伊賀さんが初めてスタイリングを担当した映画『ジョゼと虎と魚たち』
伊賀さんは、ジョゼの服を自分でつくろうと思い立ち、
自由に動けないジョゼになりきり、
自分で自分の足を縛り服をつくっていたそうです。

まだルールを知らない、はじめての時に生まれる
衝動的な強さもあるということを教えてくださいました。



企画生ごとに割り振られた16本の映画のスタイリングを、
ひとつひとつ丁寧に解説してくださいました。
中には、伊賀さんの想像を越える考察も飛び出し、
あっという間に講義の時間は過ぎていきました。


なんでも計画を立てるのが好きな伊賀さんは、
この人とこの人を合わせたら面白いだろうな、
と日々考えているそうで『本テロ』もしているそう。


『この本はもっと読まれるべき!』
という使命感の元、同じ本を20冊買っては、
周りの人に配っているんだとか。



講義後は、「アフター企画メシ」へ。
今回は「唐揚げの企画」と題して、
企画生たちが唐揚げに合いそうな調味料を持ち寄り、
唐揚げパーティになりました!
できたての唐揚げは争奪戦となり、
あっという間になくなっていきました。


講義の詳細はこちらの記事でも。
https://careerhack.en-japan.com/report/detail/1030



次回は、A4A 東市篤憲さんによる
「映像の企画」です!



ライター:渡邉裕哉
写真:高野和樹
Web協力:KNAP