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2018.11.19

A4A 東市篤憲さんによる「映像の企画」レポート!


8/11(土)第8回目は【映像の企画】

今回のテーマは「映像の企画」。
ゲスト講師に、A4Aの代表の東市篤憲さんをお迎えしました。
東市さんは、BUMP OF CHICKEN、ポルカドットスティングレイ、
欅坂46、My Hair is Bad、miwaなどのMVを次々に手がけています。


映像を好きだと思い込む。


映画監督の岩井俊二さんが、
学生時代に映画を1000本見ていたことに影響を受け、
10代の頃、毎日1〜3本の映画を見ていた東市さん。


「映像を好きだと思い込むように」


たくさんの作品を見た後は、ノートにメモを欠かさず。
そのうちに本当に映像が好きになっていったと言います。



大学在学中に、CM制作会社でアルバイトを始めた東市さん。
当初、実績や技術がなかった代わりに、
朝9時に出社して、会社の全フロアを掃除したり、
真夏の撮影でスタッフ全員にキンキンに冷えた麦茶を配ったり、

人に喜んでもらうにはどうしたらかいいか、常に考えていたそうです。


世の中が自分に向いていない焦り。


その後、東北新社のグループ会社、WOWを経て、A4Aを設立。
WOW時代に知り合った、音楽家の渋谷慶一郎さんと意気投合、
「一緒につくろう」という話になったのが初音ミクのオペラだったそうです。


公演する場所を決めるべく、向かった先はパリのシャトレ座。しかもアポなし。
何回か中止になりかけたそうですが、その都度パリに出向き、プレゼンを繰り返したそうです。
そして公演は成功。公演にBUMP OF CHICKENのプロデューサーが来ていたことから、
初音ミクとBUMP OF CHICKENのコラボに繋がり、「Ray」のMVの監督もすることに。


撮影の際に、スタッフTシャツを作ったそうで、
「こんなことされたことない!」とスタッフにチーム感が生まれ、
これまで見たことのない作品の完成に繋がったそうです。



当時、毎回背水の陣で、いいものを作っているはずなのに、
賛成も批判もしてくれないことに焦りを感じていた東市さん。
どうしたらそこを抜けられるのかを考えすぎてしまい、
どうでもよくなり必死になっていた取り組んだ、
BUMP OF CHICKENと初音ミクのコラボ。
両方のファンからの称賛と批判で、
世の中が自分に向いている感覚があったそうです。


職人技を3つ持つ。


今回、特別に企画書を混じえつつ講義をしてくださいました。


BUMP OF CHICKENのライブ演出では、
空間や映像の演出を、ただプレゼンするのではなく、
詩的にストーリーを感じられるよう、一曲一曲設計しているそうです。
カメラの台数から、舞台の細かいところまで、
設計を考え抜いていることに、企画生は驚きを隠せませんでした。


今、ミュージシャンでも絵がかけたり、動画が作れたり。
そんなマルチタスク型のアーティストが花を咲かせているそう。
東市さんは、会社のスタッフの皆さんに、
『職人の技を3つ持っていないといけない』と伝えているとのこと。


1日前でもやれる。


次に、ちょうど講義の日に公開された欅坂46『音楽室に片思い』の話へ。
MV撮影10日前にオファーをもらい、1週間前に企画を出して、
3日前にスタイリストと技術と打ち合わせ、無事進められたそうです。
東市さんは、打ち合わせ中でもアイデアを出して返すと瞬発力を
映像をたくさん漁ることで培っているそうです。


「忙しすぎて仕事を断ることはありますか?」という企画生からの質問では、
「ほぼないですね。1日前でもそれなりのクオリティでやれる自信がありますね。」


と答えた東市さん。企画を机に向かって考える時間は作らずに、
オファーで五個の企画が来ているとしたら、頭の中に浮かべておく。


そして、五個をいつでも下ろせるようにする。
それがうまくできるようになると、
直前でもできるようになると仰っていました。


自分で「面白い」と思い込む。


後半は事前課題の講評へ。


「フォロワーの多いYouTuberがひと言の発信で映像のアクセスを稼げる時代に、
音楽を作っているアーティストはこれからどうやって映像で届けていくと良いでしょうか?」


講義直前に、企画生全員の企画に対するフィードバックをご用意いただき、
東市さんのホスピタリティを身をもって感じた企画生一同。
また、誰の企画が一番良かったか投票企画を開催!



MVを多くの人に見てもらえるように、
どんな役割を果たすべきか、ということを課題に感じているそうです。
特にYouTubeにおいては、再生回数の多い少ないで契約が決まることがあるそう。
また、最近ではライブのセットリストをデータで決めることもあるようで、
データが全てになるような設計をしてしまうと、
手作りが必要なくなってしまうのではないか、と東市さんは仰いました。



「東市さんにとって企画とは?」
阿部さんの問いかけに、東市さんは


自分が「ああなったらいいな」という想像力を形にするためのこと。
「人間が想像できることは必ず実現できる」という言葉があるように、
想像力さえできたら、その方向に行くと思ってます。
自分がやりたいことを、自分で「面白い」と思い込むことが必要ですね。


と答えてくださいました。


東市さんの喜んでもらうためのホスピタリティと、
映像と向き合う姿勢を学んだ3時間でした。


講義の詳細はこちらの記事でも。
BUMP OF CHICKENと初音ミクのコラボを仕掛けた異才、東市篤憲の勝負師魂



次回は、AR三兄弟 川田十夢さんによる
「ARの企画」です!



ライター:渡邉裕哉
写真:加藤潤
Web協力:KNAP